MENU

【解説】「予防レスキュー」を使ったらベースを増量するの?

おむつ交換時に突出痛があるので、予防レスキュを使います。
その回数が多い時はベースを増量するの?

iwata

この記事では、そんな悩みを解決します。

自己紹介

こんにちわ、iwata(@iwamegane)です。薬剤師として緩和ケア病棟を専任し19年。その経験をもとに、患者さんとのエピソード、緩和ケアに関連する薬について情報発信しています。

目次

質問に対する回答


予測される痛みに対してレスキューを使用する場合、ベースを増量しません。

タイトレーション時の予防レスキューの考え方

がん性疼痛に対して、ベースとして長時間作用型薬剤を定期的に服用します。それでも、突発的に出現する疼痛を突出痛と呼ばれています。

草冠に楽.blog
がん性疼痛における「突出痛」についてまとめました。 | 草冠に楽.blog 突出痛の定義 定期的に投与されている鎮痛薬で持続痛が良好にコントロールされている場合に生じる、短時間で悪化し自然消失する一過性の痛み。〈解説〉突出痛に関する国際...

今回、持続痛はゼロのため、ベースを増量することは眠気を誘発する可能性があり、患者さんの生活の質を下げてしまうリスクがある。そこでベースは増量せず、レスキュー対応でよいと考えました。予測される疼痛に対して使用するレスキューはベース量が足りていないと判断しかねます。レスキューを複数回使用してはいるが現状として持続的な疼痛の訴えが無いようであれば、「疼痛コントロール良好」と判断します。形式的に、レスキューを数回使ったのでベース増量とすると、逆に眠くなり、生活の質を低下させてしまう可能性があります。




よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

緩和薬物療法認定薬剤師。

1978年に千葉県銚子市生まれ、地元高校へ進学。その後、日本大学薬学部へ入学。卒業後、地元の病院に就職。勤務2年目から緩和ケア病棟を専任し20年。その経験をもとに「病棟で出会った患者さんとの素敵なエピソード」、実際に経験をもとに「緩和ケアに関連する薬の使い方」など情報発信しています。

趣味はスポーツ、アウトドア。高校からラグビーを始め、現在は小学生を対象に銚子ラグビースクールのコーチを務めています。また、「庭で焚火を楽しんで、夜のベットで寝る」程度のアウトドアを楽しんでいます!もう一つのブログ「銚子のぬし釣り」では、その程度のアウトドア情報を発信しています。

コメント

コメントする

目次