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緩和ケア病棟の患者さんとのエピソード「ラーメン食べたいよね!」

60代、肝臓がんの患者さん。

久しぶりに、1時間くらい話し込みました。学校の先生にこんな人いたんですよ、銚子も行ったことありますよ、話を進めていくと、食事の話になりました。「友達がチャーハンの写真をラインしてくるんです。」と、写真を見せてくれました。「これは、シラスとおろし大根のラーメンです」と、写真を見せてくれました。「すき屋でうな牛もよく食べました」と、写真を見せてくれました。

「ラーメン食べたいよね」
「かつ丼も食べたいな」
「吉野家の牛丼はたまねぎやシャキシャキとうまいね」
「名古屋にいる友達は、煮込みうどんのラインですよ」
「近所のパン屋で、あんドーナツ買ってきてもらったんです」
「昔は、このくらいのパンは一気に食べちゃいましたよね・」
「...手がこんなに細くなっちゃってね、びっくりですよ」

実はね、入院する前にBBQをやる計画があったんです。BBQを予定していた数日前に外来受診日だんたんですよ。そしたら、その時げーげー吐いちゃってねそのまま入院になっちゃんたんだよね…


肝臓がんが大きくなっており腹水もあります。お腹に張り感があり、食事はあまりとれません。動くとお腹に振動が響いて辛くずーと、ベット上で過ごしています。急変のリスクもあります。

「食べたい時に、食べといた方がいいよ」

本当に、その通りです、と思います。普段、何気なく食事をしています。一口、一口をかみしめながら、美味しいな、幸せだなあと、意識しないで食べているのが現状です。でも、がん患者は終末期においてがんが体の機能を弱めていきます。どんどん代謝が落ちていきます。必然的に、食事をとらなくなってきます。食事を食べたいという、気持ちにならない状態です。
ほんと、一口食べれた事をとてもうれしそうに話してくれる患者さんはいます。食べれることは人間にとって基本的な行為であり、かつ大切な行為なんだと思います。

今日は、家族と夕飯を食べました。家族と一緒に食事を囲み一口、一口を噛みしめながら食事を楽しみました。
いつも以上、美味しかったです。今、食べれていることに感謝いたします。



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この記事を書いた人

緩和薬物療法認定薬剤師。

1978年に千葉県銚子市生まれ、地元高校へ進学。その後、日本大学薬学部へ入学。卒業後、地元の病院に就職。勤務2年目から緩和ケア病棟を専任し20年。その経験をもとに「病棟で出会った患者さんとの素敵なエピソード」、実際に経験をもとに「緩和ケアに関連する薬の使い方」など情報発信しています。

趣味はスポーツ、アウトドア。高校からラグビーを始め、現在は小学生を対象に銚子ラグビースクールのコーチを務めています。また、「庭で焚火を楽しんで、夜のベットで寝る」程度のアウトドアを楽しんでいます!もう一つのブログ「銚子のぬし釣り」では、その程度のアウトドア情報を発信しています。

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