60代、胃がんの患者さん。
週末は外出し地元の野球チームを応援していました。少量のオピオイド鎮痛薬で疼痛コントロールは良好、ベット上で静かに過ごされていました。部屋には、お孫さんの写真が飾られており、格闘技をやっているようで、「近隣に敵がいなくなってしまったんです」と話してくれました。
がん悪液質が進んでいました。せん妄はなく、会話はしっかいりしていました。しかし、るい痩著名でした。先週の金曜、回診の後に廊下で週末の外出は厳しいかもしれないと医師と話していました。医師は外出の許可はしており、出来る限りのサポートはするよう説明し精神的なケアを行っていました。
土曜日、介護タクシーを利用し野球観戦に行きました。リクライニング付きの車椅子でしたがそれでも体勢を保つのがやっとの状況です。日曜日、体調不良のため外出は中止となりました。翌火曜日、妻に見守られお看取りとなりました。退院する時、野球のユニフォームを着て家に帰りました。「やっぱりユニフォームを着ているお父さんはかっこいいですね。」と、看妻は帰り支度をしているときに看護師さんに話されていたそうです。
応援していたチームは、勝ち進んでいるようです。これからは、一番いい席で応援できますね！
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