患者さんに「死にたい」言われたとき、どうしますか?
色々な考え方があり、明確な答えはありません。
今回、1つの考え方についてお話しします。
〇〇が出来ていると考える!
そばにいて、一緒に考えることが出来ています、「それ」しか、ではなく「それ」が出来ていますよ。
患者さんの情報
70代女性、胆管がんの患者さん。難聴があります。疼痛や、嘔気など身体的苦痛はありません。しかし、部屋に行くと「早く楽にしてください」と言ってきます。スピリチュアルペイン、精神的な苦痛がありました。何か力になりたいと思い、なんで死にたいと思うか確認したいのですが難聴があり、確認することができません。字を書く元気はなく、筆談もできません。なにも出来ないなぁ、と思いつつ部屋をでるときに耳元で「一緒に考えていきましょうね」と大きな声で言いました。
緩和ケア医師から、教えてもらった事
飲み込みが大変になってきていたので、ちょうど内服の整理を検討するために医師と相談する予定でした。そこで、何も出来なかったです、「一緒に考えましょう」としか、言えませんでしたと医師へ話しました。
そばにいて、一緒に考えることが、出来ていますよ。
「それ」しか、ではなく「それ」が出来ていますよ。
そして、出来ている事をみんなで共有してください。
そうですよね、何も出来ない、どうしようぅ…と悩んでしまうと、どんどん悩んでしまいそうです。でも、難しいのはあたりまえ、少しでも出来ていることを「◯◯が出来ている」と考えたほうが、お得ですよね。医師はさらに、この事を、自分一人で出来てる!と思うよりも、誰かと共有してその人から、伝えてもらうと良いですよね。と教えてくれました。確かに、自分一人で考えると自己満足で終わってしまいそうです。まずは患者さんに会いに行く、そして誰かと共有する。これはどんな状況でも出来ることです。基本的がことですが、大切だと思いました。
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