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【解説】「オキシコンチン」から「ナルベイン」へスイッチングする方法

オキシコンチン錠を1日80㎎飲んでいます。
ナルベイン注8㎎へ変更になりました。
ナルベイン注の用量は多くないですか?

iwata

この記事では、この質問について解説します。

自己紹介

こんにちわ、iwata(@iwamegane)です。薬剤師として緩和ケア病棟を専任し19年。その経験をもとに、患者さんとのエピソード、緩和ケアに関連する薬について情報発信しています。

消化器内科病棟を担当している薬剤師さんより、質問されました。

このように、オピオイドスイッチングをする際に質問をうけることがよくあります。

この質問に対して、中止しなければいけない事など解説します。

目次

結論

まず、ナルベイン注1日量を処方オーダーから確認したところ、8㎎/日ではなく4.8㎎/日へ変更となっていました!

次に、換算量を確認しました。

オピオイドスイッチング時の換算方法

オキシコンチン内服:モルヒネ内服=2:3
オキシコンチン錠80㎎/日×3/2=モルヒネ内服120㎎/日

モルヒネ内服:ナルベイン注=25:1
モルヒネ内服120㎎/日×1/25=ナルベイン注4.8㎎/日

iwata

結論、今回のオピオイドスイッチングは問題ありませんでした。

  • 注射薬で投与している場合、濃度と速度から1日量を計算しているか確認する。
  • モルヒネ内服に戻して、換算量を考える

濃度と速度から1日量を正しく計算する

実際の注射処方オーダー

ナルベイン注(2mg/1mL)4A + 生理食塩液2mL / 全量6mL
持続皮下投与 0.15mL/時
1日投与量計算式|4mg/4mL × 0.15mL/時 × 24時間 = 4.8mg/日


看護師さんや薬学部実習生によく説明する内容です。疼痛コントロール目的にオピオイド鎮痛薬の用量を検討する時は処方オーダーにある注射薬の本数をそのまま伝えるのではなく濃度と投与速度から計算して、1日投与量と伝える必要があります。

×
  • ナルベイン8㎎です
  • ナルベイン1日投与量4.8㎎です

もしナルベイン注8㎎をと同等量のオキシコンチン錠に戻そうとしたら150㎎です。正しい情報を伝えないことで、過量投与になる危険性があります。

  • 注射薬で投与している場合、濃度と速度から1日量を計算しているか確認する。

まずモルヒネ内服量に戻してから、換算量を考える

次に、オピオイドスイッチングの換算について確認しました。基本はモルヒネ内服量に戻してから換算すると解りやすいです。またモルヒネ内服量にすることで、感覚的にオピオイド量をイメージしやすいです。

ナルベイン注20㎎/日です。

モルヒネ内服500㎎/日です。

iwata

モルヒネ内服500㎎!
オピオイド多いな~

ナルベイン注の換算比について


ここで、ちょっと気になることがあります。ナルベイン注の添付文書にみてみると、次のようになっています。

ナルベイン注添付文書

本剤の1日量は、ヒドロモルフォンとしてモルヒネ注射剤の1日用量の1/8を目安とすること。
https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/medley-medicine/prescriptionpdf/430573_8119401A1020_1_04.pdf



オキシコンチン錠80㎎から、モルヒネ注射へ換算してから
ナルベイン注を換算してみます。

 オキシコンチン錠80㎎ = モルヒネ内服120㎎
 モルヒネ内服120㎎ = モルヒネ注射60㎎
 モルヒネ注射:ナルベイン注 = 1:8= 60mg:7.5mg

実際は、4.8㎎なのですが換算量が7.5㎎になってしまいます。
モルヒネ注射とモルヒネ内服の換算比は、1対2~3となります。
教科書的には1:3となっていますが、施設によっては1:2としています。
うちは、モルヒネ注射:内服=1:2としてます。
ナルベイン注添付文書には載っていませんが

 モルヒネ内服:ナルサス錠 = 5:1
 ナルサス錠:ナルベイン注 = 5:1
 モルヒネ内服:ナルベイン注 = 25:1

オキシコンチン錠80㎎はモルヒネ内服120㎎と等換算ですので
モルヒネ内服:ナルベイン注 = 25:1=120㎎:4.8㎎
となりますので、処方量は等換算となっていることがわかります。

モルヒネ注射と内服の換算を、1:2としている場合は、モルヒネ内服に戻して、25で割ると正しい換算量となります。
モルヒネ注射と内服の換算を、1:3としている場合は、直接モルヒネ注射を8で割っても正しい換算量になります。

モルヒネ内服からナルベイン注射への換算例
オピオイド換算比

今回は、質問してくれた薬剤師さんに処方内容から投与量を計算したほうがよいこと、また、換算するときはモルヒネ内服量にもどしてから考えた方が利点があることを、と伝えました。









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この記事を書いた人

緩和薬物療法認定薬剤師。

1978年に千葉県銚子市生まれ、地元高校へ進学。その後、日本大学薬学部へ入学。卒業後、地元の病院に就職。勤務2年目から緩和ケア病棟を専任し20年。その経験をもとに「病棟で出会った患者さんとの素敵なエピソード」、実際に経験をもとに「緩和ケアに関連する薬の使い方」など情報発信しています。

趣味はスポーツ、アウトドア。高校からラグビーを始め、現在は小学生を対象に銚子ラグビースクールのコーチを務めています。また、「庭で焚火を楽しんで、夜のベットで寝る」程度のアウトドアを楽しんでいます!もう一つのブログ「銚子のぬし釣り」では、その程度のアウトドア情報を発信しています。

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