70代の食道がんの患者さん。
緩和ケア病棟へ入院した後、出血してしまい状態が悪化しました。主治医より、ご家族へ今夜かもしれませんと説明がありました。その後、なんとか状態は安定していました。回診の時、声は小さいですが主治医の問いかけに、しっかりと返答していました。
呼吸困難あり、昨日の夜(入院した日)からヒドロモルフォンの持続皮下投与が開始されていました。
今日の朝、緩和ケア病棟の朝の申し送りで、息子さんたちに見守られながらお看取りとなったと、報告がありました。その時、看護師さんと息子さんの会話のカルテ記録を見つけました。
今日は、自分(息子さん)の子供の誕生日なんです。父は、とてもかわいがってくれていました。先週だめかと思っていましたが、頑張ってくれたんですね。
日中、病院の南側の出口からお見送りしました。ご本人も、息子さんたちもとてもよい表情でした。看護師さんが、息子さんに「お孫さんの誕生日だったから、会いたかったのかな?」と話していました。
最期に、お孫さんに会うまで頑張っていたのかもしれませんね。ご冥福をお祈りいたします。
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