60代男性、肺がんの患者さん。
背部痛、呼吸困難感を緩和するため、モルヒネを投与していました。回診の時、ちょっと眠そうではありましたが理解はしっかりしており、会話も出来ていました。
「緩和ケア普及のための地域プロジェクトOPTIM」のサイト内にあるパンフレット「これからの過ごし方について」に、以下の項目が記載されています。
1、2日~数時間前の変化
- 声をかけても目をさますことが少なくなります。
- のどもとでゴロゴロという音がすることがあります。
- 呼吸のリズムが不規則になったりします。
- 息をすると同時に肩や顎が動くようになります。
- 手足の先が冷たく青ざめます。
- 脈が弱くなります。
2週間くらい前から、手足の先は冷たくなってきていました。残された時間は数日かと思っていました。しかし、状態は安定し数週間、会話も出来ていました。そして、先日回診に行くと医師に「お世話になりました。」と突然話しかけてきました。その日の朝、家族を呼んでくれと訴えられたので家族が付き添っていました。その日の、夕方亡くなりました。
後で、看護師さんから聞いた話です。知人や兄弟に電話で「今日、逝くから」と伝えていたそうです。自分の死がわかっていたんですね。自分が死ぬ数時間前まで意識も保たれ、死を自覚したんですね。
ご冥福をお祈り致します。
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