みこしは、以前緩和ケア病棟に勤務していた看護師さんの手作りです。質の高さに驚かされます。他にも季節の行事に使用する衣装など色々と手作りしていた看護師さんです。以前は、緩和ケア病棟で夏祭りを催していました。かき氷、水風船ヨーヨー、ラムネ。栄養科さんに協力いただき、フルーツなど。そして、看護師や僕がみこしを担ぎ練り歩いていました。僕が勤務し始めた十年以上前は、屋上に提灯をぶらさげて、手持ち花火をしていたこともありました。さみしいですが、今年は神輿を眺めることしかできません。
この季節になると、色々な患者さんの事を思い出します。
祭り好きなおばちゃんがいました。子供の子供(孫)の子供(ひ孫)まで集まりいつも病室がいっぱいになっていました。家族の方はみな、おばあちゃんが好きでした。緩和ケア病棟で行われていた夏祭り会場まで来ることは難かしい状態でした。そこで、僕は祭に使用する私物に半纏をきて病室を訪問しかき氷をもっていきました。そして、スタッフみんなで記念写真を撮っていたことを思い出します。おばあちゃんは最後、大勢の家族に見守られながら、お見取りとなりました。こんなに家族に好かれているということはとっても優しい、誰からの好かれるおばあちゃんだったに違いありませんね。
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