50代、胃がんの患者さん。消化管穿孔、腹膜播種を併発しており、腹部膨満感、及び疼痛がありました。そこで、苦痛軽減目的にてアセリオ注(アセトアミノフェン)1回1,000㎎(100mL) 1日4回
が投与開始となりました。まもなく、とても効果を発揮しました。他にも、ルベイン注の持続皮下投与を継続していました。疼痛コントロールはおおむね良好のため、週末に外泊希望がありました。消化管穿孔のため、絶飲食となっており、内服は出来ません。転移の影響か、肛門の疼痛があり坐薬の使用もできません。医師を含めた多職種カンファレンスにて検討されました。アセリオ注はとても効いているため、可能な限り、投与は継続したいとなりました。内服及び、坐剤の投与は困難です。やむおえず、アセトアミノフェン投与を一時的に中止し、オピオイドにてコントロールする方法も考えられました。
ふと以前、訪問看護室の看護師長さんから「家族であれば、医療者でなくても点滴の交換できる」と、聞いたことがあることを思い出しました。早速、看護師長さんへ相談したところ、家族による点滴の交換は、可能であることを確認できました!訪問診療にて使用できる薬剤にアセリオ注は含まれませんが、入院中における一時外泊のため、病院管理のもと薬剤を使用していると考え、問題無いと考えます。無事に外泊に行くことが出来ました。 外泊中は、疼痛の増強もありませんでした。 家族とゆったりと過ごされたようです。1人では難しいことも、色々な職種で話し合った結果、身体的苦痛軽減、および精神的ケアに繋がったかなぁと思いました。
コメント